大変ご無沙汰していました。ようやくブログに戻ってきました。9月からはもう少し頻繁に更新したいと思いますので、さらにもう少しお待ちください。さて、今日は僕の大英博物館でのお仕事についてちょっとお話してみたいと思います。
現在、僕は大英博物館のアジア部門で、アジア・ヨーロッパ博物館ネットワーク(ASEMUS)「Self and Other: Portraits from Asia and Europe」巡回展プロジェクトのアシスタント業務や、アジア美術ディプロマ・コースのマーケティング業務に携わっていますが、こうやって内側から博物館活動を観察するのは非常に面白いものです。この大英博物館も所詮生身の人間が運営することには変わりはなく、周りのスタッフがけっこうヘマなんかをやったりしているのを見るのは、これまたなかなか興味深いものです。 アジア・ヨーロッパ博物館ネットワークの方の仕事は、ヨーロッパとアジアへの巡回展の準備を補佐しているのですが、展覧会のテーマに沿って展示物になりそうなものを探さねばならない。そのイメージ画像を、なんとグーグルで探すことが多いのです。たとえば、人魚のミイラのイメージ画像を探しているとします。そしたら、グーグルのページに行って「イメージ」をクリック。それで、「人魚 ミイラ」や「mermaid (もしくはmerman=男の人魚) mummy」と入力して検索。そうすると、いろんな不気味な写真が出てきます。これらが、巡回展で展示される候補としてプリント・アウトされるのです。このように、こちら大英もすっかりインターネット頼みの仕事が多くなっています。もちろん、展示物になりそうなものを大英博物館の収蔵庫や大英図書館に直接行って探すこともありますが、特に大英博物館の所有物でない場合は、まずは「ググる」のが基本。最近では、このように日本でも「ググる」という言葉があるように、英語でも「google」は動詞になっていまして、「I googled his name this morning.(今朝、彼の名前をググってみました。)」なんて使い方をします。博物館でのフォーマルな講演会の講師紹介の時に、司会者がこんな風に言ったりするのです。それくらい、グーグルはイギリスで幅を利かせています。実際、2005年06月20日付けのアサヒ・コムによると、「ヤフーは(日本)国内の検索サービス利用率はグーグルの約2倍だが、欧米各国での利用はグーグルに大きく差をつけられている」そうです。そういったことを、身近で経験的に感じ取っています。少し話がそれましたが、僕がここで言いたかったのは、今の時代、大英博物館であろうが、日本の小規模館であろうが、はたまた、一個人であろうが、欲しいと思った情報を入手しようとする時、その早さや量にさほど変わりはなく、これら個人と組織の間の壁がだんだん低くなってきていると思うのです。つまり、個人や小規模館もしっかりしたテーマと時間と意思と情報へのアクセスと少々のお金などがあれば、大英博物館のような組織にだって負けない良い研究成果や展示成果を出せると思うのです。 次に、ディプロマ・コースに関して。現在は主にそのマーケティングに携わっていますが、これは企業秘密的なところも多々あるので、すべては言えませんが(ふふふっ♪ごめんなさい。)、一職員として携わっていて、なかなか面白い。マーケティングに関しては、かなりゲリラ的な攻め方もあって、それを身近で観察したり、主導したりしています。またコースに関しては、講師陣の質の高さもさることながら、学生のモチベーションや能力が驚くほど高い。たとえ、受講するのが日本美術史の授業だとしても、侮っているとすぐクラスメートに追い抜かれます。 このように、仕事も非常に充実していますが、実は先日ちょっと浮気をしてしまいました。JICA(国際協力機構=旧国際協力事業団)がヨルダンにおける博物館教育系長期専門家の募集を出していたので、応募してみたのです。でも、見事に落っこちました。これに合格していたら、間違いなく大英博物館ではなく、ヨルダンを選んでいたと思います。それだけヨルダンの仕事に魅力を感じていたのです。一応、「第2位面接候補者=補欠合格者」という形ではあったのですが、第1位の方に何の問題もなければ、当然その方が派遣されることになりますから、僕が派遣される可能性はあまりないと思います。こんな時に、「その人に何か問題が発生しますように・・・」なんて、見ず知らずの人間に遠いイギリスの地から呪われても、その方にとっては良い迷惑ですよね(笑)。ですので、そういったことはせずに、次なる機会を待ちたいと思います。単純に考えれば、第1位の方が派遣されるということは、今回第2位だった僕が、次回の受験で合格する可能性も出てくると思います。このブログをできるだけ長い間、博物館教育をテーマにしたものにするためにも、さっさと受かってどこかの国に派遣されたいものです。次回、博物館教育系専門家の要請がどの国からあがるかは分かりませんが、可能性としては、東チモールやアフガンあたりかなと踏んでいます。 久しぶりに長い文章を書いてみました。それではまた。 「大英博物館」のページのトップに戻る
by saotome_kenji
| 2005-06-21 03:17
| 4. 大英博物館
|
カテゴリ
全体 1. トップページ 2. ルサカ国立博物館 3. ロンドン博物館 4. 大英博物館 5. セントキッツ博物館 6. ユネスコ国内委員会 7. 千葉市科学館 8. 民族学博物館 9. 吹田市立博物館 10.徒然日記 11.職員募集 12.プロフィール 13.リンク集: Links 14.天才養成講座 15.Gallery Zambia 最新のトラックバック
検索
お気に入りブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||